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ネットでモーターサイクルショーを開催
依然世界で猛威を振るう新型コロナウイルスCOVID-19。
コイツのおかげで、全国の学校が休校になり、MotoGPをはじめモーターイベントも世界的に中止せざる負えない状況になってしまいました。
マジで勘弁してほしいですよね。
しかし業界は負けていられません。
こんな状況下バイク用品各社は、SNS上にモーターサイクルショーのブースをつくり、実際のモーターサイクルショーに出品予定だった製品を公開。
(もちろん弊社posidriveも#SNS公式のモーターサイクルショーの中でニューアイテムを出品中です、ぜひぜひ遊びに来てください!)
そして2020年3月27日(金)には、メーカーであるホンダも「Honda バーチャルモーターサイクルショー」を公開。
ここでは、先日ポジドラでもご紹介したCBR1000RR-RやCT125ハンターカブ。
そして試乗レポートでご紹介したADV150のほか、話題の新車種を公開されています。
令和の「CB-F」がやってきた!
実際のモーターサイクルショーと同じように、各ブースに分けて紹介されているホンダのバイクたち。
その中でも一際話題を呼んでいるのが、ワールドプレミアとして公開された「CB-Fコンセプト」です。
この威風堂々たる容姿にワクワクする方も多いことでしょう。
このデザインのモチーフとなっているのが、1979年に鮮烈なデビューを果たした「CB750F」(輸出モデルはCB900F)。
数々のレースで伝説を築きながら、世界に「CB」の名を冠たるものにしたヒーローマシンです。
これまでもCB1300シリーズやCB750といったモデルがこの「F」をオマージュしてきました。
しかし今回のCB-FコンセプトにはこれまでのどんなモデルよりCB、そして「F」らしい。
そう思うのは恐らく私だけではないでしょう。
キャッチコピーは「守り抜くCB、変革するCB」
1959年に初のCBとなる「ベンリーCB92スーパースポーツ」が誕生。
CB-Fコンセプトはそれから60周年となる節目に、ホンダが改めてCBシリーズの歴史を振り返り、ファンの要望の熱かった「次世代のF」を具現化したものです。
「守り抜くCB、変革するCB」
このキャッチコピーが表現する通り、CB-Fコンセプトは単なる懐古主義ではなく、CBシリーズこれまで築き上げてきたストーリーを受け継ぎつつ新時代に向かうCBの姿。
伝統と革新とが融合したこのスタイルは実に魅力的です。
ベースとなっているのは「ネオスポーツカフェ」として2018年にデビューを果たしたCB1000R。
フレームはこのCB1000Rが持つ高張力鋼のモノバックボーンフレームをアレンジしたものです。
倒立フォークにキャリパーをラジアルマウント擁する足回りの景色はやはり現代のバイクのもの。
サイレンサーは新造され、片持ちスイングアームと共に形作られる造形美は実に見事です。
ミラーやウインカーといった細々したものがついていない中で、既に取り付けられているダブルホーンは「Fとしての表情」をつくるエッセンス。
コンセプトモデルとして、メーター周りのデザインにはまだ希望を抱かせる余地がありますが、恐らく保安部品が付けばより一層「らしさ」が出てくるのかもしれませんね。
また、「F」としてのアイデンティティーを保持しているのが、エラの張ったこのタンクの造形。
現代のバイクはタンク内にポンプやセンサーなど様々な機器が内装されているので、配線類の取り回しが複雑。
なので、「Fらしさ」を保ちつつ、ここをスマートに見せるところに「技のホンダ」を感じます。
「2本サスじゃないと…」
という声も既に少数聞かれますが、スッキリしたこの形の方が素晴らしいという声も多く、好みを言えるのであればわたしも後者。
「F」らしく 跳ね上がったテールに納まるLEDのテールライトが実にきれいですね。
エンジンはCBR1000RRから派生した水冷4ストロークDOHC4バルブ・並列4気筒の998㏄。
CB1000Rにおいてはのびやかな吹け上がりとのびやかなトルクに定評のあるエンジンなので、これがどんな味付けをもって「F」として表現されるのか?
これは市販モデルの登場が楽しみです。
新しい時代をつくるカタチ
KawasakiのZ900RSやSUZUKIの刀といったレジェンドモデルの名を持つバイクたちが、いわゆる「ネオクラシック」として復活する昨今。
これらが発表されるたび、SNSでは先代モデルが持つ過去の栄光を知るライダーからのディスコメントが非常に大きく聞こえていました。
例えば私の投稿した記事にも、
『Z900RSは「Z900」でも「RS」でもなく「Z9020RS」という別のバイクだから許せるけれど、刀は刀をそのまま名乗ったからから許せない』
といったコメントがありました。
それを思うと、CB-Fコンセプトに関してそうしたディスコメントのボリュームは実に穏やかなもの。
先述のように「2本サスにしてほしい」という話を2.3見かけたほかは特になくて、むしろ、
「よくぞやってくれた」
というポジティブな称賛コメントが多く見られます。
CB750Fの登場は1979年。
この当時の最新にして最高の技術をふんだんに盛り込んで登場し、その斬新さでニッポンのモノづくりの凄さを世界に魅せつけたモデルでした。
つまり、CB-F のこのスタイルがCB然としながらも最新、いえ、もっと言えばCBだからこそ最新であるのは必然なわけです。
ことさら、CB750F当時とは比べ物にならないほど厳しくなっている現代の環境規制の中で、この形を創ってくれたことは賞賛すべきこと。
次世代のCBとして理にかなったまとまり方だからこそ、既に様々な層のライダーから期待を集めているのだと思います。
気になる発売時期は?
先述の通り、CB-FコンセプトはCB1000Rをベースとした車両です。
恐らくCB-F の発売時期を占ううえでこの車両の誕生過程はひとつのヒントになるかもしれません。
かつてホンダは、2017年10月27日~11月5日まで開催の東京モーターショーで「Neo Sport Cafe Concept」としてその原型を発表しました。
翌11月6日にはイタリアで開催されたEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)において市販モデルのCB1000Rとして公開。
2018年4月2日には日本で発売開始。
この速い展開には驚かされたものです。
つまり、「Neo Sport Cafe Concept」の形がここまでが決まった段階で、既に市販モデルがスタンバっていたことになるわけですね。
希望的観測をすれば、CB-Fコンセプトも同様に、既に市販モデルがある程度できあがっている可能性が高いものと思われます。
特にCB1000Rをベースとしているだけに、1から開発する新規パーツの点数も少ないはず。
ホンダの場合、鈴鹿の8時間耐久でお披露目、NR750やCB1000登場時がそうであったように、マーシャルカーとしてコースに登場することも考えられますから、遅くとも8月には市販車の発表が…?
恐らく何事もなければそういったことになるのかもしれません。
しかし、世界はCOVID-19のおかげでこの状況。
4月1日現在ホンダもバイクの生産工場が稼働をストップしています。
かなり状況は厳しいですが、状況が良ければ秋ごろのEICMAに発表?
にかく先が読めませんが、来年の春頃にずれ込むことも考えられますね。
いずれにしても、CB-Fコンセプト登場の話題は我々ライダーにとって、混迷の時代に刺した一筋の光。
このワクワク感を大事に、その登場を待ちたいと思います。
情報協力;本田技研株式会社
ホンダモーターサイクルジャパン株式会社
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