【試乗レポート前編】ホンダ CB1100その堅実で美しい魅力に親しむ

最近、ひょんなことからCB1100を長く手元に置く機会を得ました。

筆者が自分から「CB1100を」と希望したわけではないのですが、半月ほど乗せていただいて、いつの間にか 馴染んでしまいました。

それから徐々に興味がわき、「新車状態のCB1100ってどんなだろう?」ということで試乗車を借りにHONDA WINGさんへ行くほどに…。

今回はホンダが守り抜く空冷4発、CB1100の乗り味などについて前編・後編に分けてお話ししようと思います。




CB1100がやってきた

普段はXJR1300Lに乗る筆者。

残念なことに昨年クリスマスを前に電気的なトラブルのために「入院」を余儀なくされ、代車での年越しとなってしまいました。

この時ショップからお借りした代車がホンダのCB1100。

トラディショナルな外見の中にちりばめられた洗練された新しさ。

その精巧な造りが、ホンダの良さを感じさせます。

ショップではXJRの急遽の入庫にもかかわらず、代車をお願いすると、馴染みのメカさんが即応してくれました。

「申し訳ありません。入庫したばっかりのCB1100なんですが、これしかなくて…」

そういってメカさんはすまなそうに、まだ何も整備をしていないというCB1100を洗車して差し出してくれました。

「こんないいバイク貸してもらえるの?かえって悪いねぇ」。

そう言ってありがたくお借りした筆者。

それは、このバイクのそうした細部の造り込みの良さを知っていて思わず出た言葉でした。


堅実で楽しい乗り味

実は、翌日には千葉でサンタになって施設を訪問するスケジュールが控えていたので、燃料の具合以外詳しく見るでもなく乗り出したのでした。

関係記事; 「サンタがバイクで児童養護施設を訪問!元気を届けて心をもらった」

このサンタライダーズでは千葉県内2施設を訪問し、自宅との往復も含んでおおよそ350㎞ほどの距離を移動。

移動中は高速道路や隊列を組んでの低速走高行など、常用走行としては十分なくらい豊富なシュチエーションを走行しました。

とにかく親しみやすい車体

まず、もともと同じ空冷ネイキットであるXJR1300Lに乗りなれているというのもありますが、パッと乗った時の馴染みやすさにまず感心させられます。

CB1100、車体は本当にしっかりしていて、まるで跨った瞬間から「いらっしゃい」とライダーを迎い入れてくれくれているようです。

一時期、我が家にはAPE50があったのですが、このときも「ホンダって、原付なのにこんなに車体がしっかりしてるのか」という驚きがありました。

このCB1100に関しても同じ驚きがあり、ホンダの車体づくりの一貫性に驚かされまました。

CBのシート高は765㎜と低く、短足な筆者でも余裕で両足をべったりと接地させることができます。

このおかげで市街地走行での安心感はかなり高いものですね。

これなら例えば、小柄な女性ライダーにも優しい相棒になってくれそうですし、大型に乗り換えたばかりのビギナーでも気持ちに余裕をもってライディングを楽しめると思います。

空冷直4の「標準機」

サンタライダーの朝は早く、凍てつく寒さの朝5:00には出発です。

そんな寒さの中でも、エンジンはセル一発で目を覚まし、サンタは、「これは頼れるトナカイだ」と喜びました。

柏秀樹先生に教わった通り、クラッチスタート。

CB1100は優しくゆとりあるトルクで静々と走り出します。

これまではSSバイクの、脳みそがずれそうな「瞬間移動」も散々楽しんできた筆者。

CB1100で街中を常用域で流すとなんだか豊かな気持ちになってきます。

このゆったり感は決して退屈じゃなくて、負うことなく楽しめる楽しさが新鮮です。

凍える朝焼けに向かって走るCB1100。

すでに信号待ちからの味わい深い加速感が、モーニングコーヒーのように目を覚ましてくれていました。

高速に入り、本線に合流せんとアクセルを開けていくと、中速から100km/h あたりまで加速が「ウワっ!」と伸びていきます。

これは何とも、バイクのほうが気持ちの半歩先をリードしてくれるようで気持ちよく、面白いところでもあります。

見た目は初代CB750Kにも通じるスタイルながら、中身はやはり現代のバイク。

アクセル開度やその速さを読んで、コンピューターが加速を最適化してくれている。

バイクが筆者の意思に合わせて、毎時きっちりと仕事をしてくれるのを感じます。

このエンジンフィールだけをとっても、バッチリ感じるCB1100の堅実で楽しい性格。

すっかり引き込まれてしまい、『XJRの修理ももう少し長くていいかな?』などと秘かに浮気したのは、XJRには内緒にしておいてくださいね。(笑)

素直で美しい走り

赤坂をぬけ、皇居の下を曲がりくねって進む首都高。

頭の中で分岐点の先にラインを描いて、視線をその先に送る。

するとCB1100はステアをすっと視線の先に向け、筆者の意思通りの美しくラインをトレースしてくれます。

この車体の応答性の良さ、という以上にマシンとの対話感を味わえるのは楽しいですね。

しっかりした車体、対話感のある味わい深いエンジン。

そして素直で美しいコーナリング。

きっとCB1100の「所作」ひとつひとつは、バイクを操る楽しさの基本の何たるかを再確認させてくれるものだと思います。

ホンダ「あっぱれ!」

子どもたちに元気をもらい、CB1100をトナカイにした2017年のサンタライダーズは無事に終わりました。

家に帰りつき、「今日は何キロ走ったろう?」とオドメーターをいじってみると…。

「きゅ、9万1千キロぉっ?!」

メカさんの申し訳なさそうな表情の訳が今になってやっと理解できました。

ここまでそれを知らなかった筆者も何ですよね。

ただ、それはむしろ、率直な驚きとして筆者にはうれしい「事件」。

多少のメカノイズは中古車一般にある許容範囲として、この走行距離数にしてCBの堅実で美しい走りは健在。

多分「あっぱれ」という言葉は、こういう時に使うんですね。

今回は意図せずお借りしたCB1100に、ホンダの楽しさを改めて知らされた筆者でした。

中古相場はどれくらい?

CB1100は日本人の平均的体格に合わせてコンパクトに造られています。

筆者の乗った初期型にはTypeIとTypeIIがあります。

特にType Iは、Type IIに比べハンドルグリップ部を30mm高く23mm後方に、また幅を40mm広く設定されています。


左がType1・右がTypeⅡです。微妙ですがわかりますか?

なので、ビギナーや小柄な女性ライダーには、Type Iがおすすめですね。

(CB1100 TypeⅡは2012年2月製造中止)

CB1100は発売初年から約9年経っていて、今もラインナップされている息の長いモデルです。

中古市場でも人気が高く、値段のふり幅も大きいようです。

中古バイク情報サイト「Bikebros」を参考に、ざっくりとした相場をまとめてみました。

走行距離 年   式
2010~2013 2014~
1万~2万キロ 60万円台後半~
70万円台前半
80万円台中盤以降~90万円後半
2万5千~3万キロ 50万円台後半~
60万円前半
60万円台中盤以降~80万円後半

(2018年1月現在、いずれも乗り出し参考価格)

CB1100にはいくつかのスペシャルエディションなどもあり、2014年以降のモデルでは6速になっています。

今回筆者が預かった初期型は5速でしたが、本文中にもあるように十分楽しめるモデルです。

安く手に入れるなら距離の若い2013年までの初期のモデル、あるいは2014年の2万キロ台のものがいいでしょうね。

筆者がお預かりした個体は、きっと発売初年度から年1万キロずつ、オーナーさんが大切に乗られたマシンではないかと思います。

9万キロの多走行にもかかわらず完調を維持していたわけで、CB1100の中古相場が安定しているのもうなづけます。

それぞれが大切に思いやりを持って乗られるがゆえに傷みの少ない車種。

それがCB1100をおすすめする一番の理由です。

新しい生活を今までとは違ったバイクと一緒につくっていきたい。

そう思われたらぜひ、CB1100を候補にご検討されてはいかがでしょうか?



CB1100(’10~’13年モデル)主要諸元

通称名

CB1100
Type I Type II
車名・型式 ホンダ EBL-SC65
全長×全幅×全高(m) 2.205×0.835×1.130 2.205×0.795×1.100
軸距(m) 1.490
最低地上高(m) 0.125
シート高(m) 0.765
車両重量(kg) 243〔247〕
乗車定員(人) 2
燃料消費率(km/L) 27.0(60km/h定地走行テスト値)
最小回転半径(m) 2.7
エンジン型式・種類 SC65E・空冷 4ストローク DOHC 4バルブ 直列4気筒
総排気量(cm3 1,140
内径×行程(mm) 73.5×67.2
圧縮比 9.5
最高出力(kW[PS]/rpm) 65[88]/7,500
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) 92[9.4]/5,000
燃料供給装置形式 電子式<電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)>
始動方式 セルフ式
点火装置形式 フル・トランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式 圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L) 14
クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング式
変速機形式 常時噛合式5段リターン
変速比 1 速 3.166
2 速 2.062
3 速 1.545
4 速 1.250
5 速 1.111
減速比(1次/2次) 1.652/2.166
キャスター(度)/トレール(mm) 27°00´/114
タイヤサイズ 110/80R18M/C 58V
140/70R18M/C 67V
ブレーキ形式 油圧式ダブルディスク〔前・後輪連動ABS〕
油圧式ディスク〔前・後輪連動ABS〕
懸架方式 テレスコピック式
スイングアーム式
フレーム形式 ダブルクレードル

〔 〕の数値はABS仕様

※出展元;http://www.honda.co.jp/news/2010/2100226-cb1100.html


まとめ

9万キロオーバーでも、きっちり楽しませてくれたCB1100。

最近は何かとネオレトロブームですよね。

しかし、どうもこのCB1100に関しては懐古主義的に復刻したバイクではない気がして、レトロという言葉がなじまない気がします。

つまり、新しいものを懐かしく見せるのではなく、昔からずっと進化を続けて今に至るバイクなわけです。

厳しい環境規制にもめげず、もはや孤高の空冷4発となったCB1100。

さらにCB1100は筆者の乗った初期モデルからさらに改良され、5速ミッションは6速へと進化しています。

時代にとらわれることなくさらに己を高めていく姿は実にかっこいいと思います。

そう思っているうちに筆者はこの後、「新車状態のCB1100がいったいどんなバイクなのか?」が気になって、試乗車に乗りに行きました。

後編では新車状態にほど近いCBをお借りして、伝統の空冷の新しい姿をレポートします。

後編は執筆順調?

お楽しみに!!

 

今回の車両協力店のご紹介

今回、台車としてCB1100をお出しいただいたのは、筆者がいつもお世話になっているリバースオート八王子店

広い売りには、珍車や旧車もみることができるので、筆者はいつも時間を忘れてウロウロしています。


CB1000Rは280~300万円!本物はすごい!!

リバースオートはネット販売完全対応店。

もしご遠方でお店にこれなくても、あの豊富な在庫は一見の価値があります。

是非一度、こちらで在庫車両をじっくり眺めてみてくださいね。

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