「インターネットでバイクを買う。」
色々な意見がありますし、高額なお買い物です。
それだけに、他のネットショッピングよりクリックの重みというか、勇気も要りますよね。
諸説ある中ですが、今回はなんと!
バイクのネット販売をしているショップから、実際に一台購入してみようと思います。
どういったポイントを抑えれば、納得のお買い物ができるのか?
今回は実践を通してその辺を探っていきます。
実は一ケ月ほど前からネットで見つけてその安さから気になって、ちょくちょくサイトを覗いている車両があります。
XJR1300Lというバイク
一件普通のXJR1300にしか見えないのですが、法人向け車両で一般発売されておらず、日本に171台しかないという珍車です。
じつはこの「L」仕様は教習車で、ローシートと車高4㎝ローダウン、そして強化クラッチが標準装備というお買い得なパッケージ。
本来R1のようなSSを狙っていたはずなのに、理屈も解らずこいつにハマってしまいました。
デジタルバイク全盛の時代に距離の行った教習車を欲しがるなんて自分の変態さにもびっくりしていますが…。
きっと各部のくたびれ具合と、恐らく誰にも相手にされなさそうな感じが、自分とオーバーラップして「共感」してしまったのかもしれません。
ともかく無性にこいつが気になって仕方ないんです。
目次
懐疑的なくらいがちょうどいい
「バイク名+中古」で検索すると、だいたいGoobikeなどで車種別の検索上位に出てくるショップがあります。
東京八王子の「リバースオート」。
今回最初は何気なく「ペケジェイって生産終了かぁ」と思ってネットを徘徊しているうちに、中古車を見るようになっていったのですが、
このショップは検索中に頻繁に出てきたので気になっていました。
1300㏄で破格の397,000円、しかも「L」って?
大丈夫なのかな?
参考元;http://re-birth8.com
検索画面の中で、車体の背景が青くてはっきり映っているので、「あっ、このお店だな」というのが解ります。
「まさか私が…」と思っているうちにどんどん深みにはまり、
「自分ならどこまできれいにファイスアップできるだろう?」
「柏先生のスクールに行って腕を鍛えちゃおうかな?」
そんなことを思っていると余計にウキウキしてきちゃいました。
思っているだけでは仕方ないので今回はなんと、こちらの在庫車両であるXJR1300Lを実際に購入しようと思います。
まずは画像・動画で車両をチェック!
Goobikeでお店の客観的な感想をチェックしたら、今度は画像や動画で車両の状態をチェックします。
何と車両の各部位のアップ写真が40枚!
さらに、確認動画で音を聞くことができます。
参考元;http://re-birth8.com/recent/bikes/10270
ここまで全方位的に車両を見せているショップもそうたくさんはないように思います。
こういう判断材料を多く開示するのは、技術面・販売面でかなり自信のあるショップの手法です。
ただ、画面をつるっと見ただけで購入したのでは、あとで納車の時に「アレ?思ったより良くないな」ということにもなりかねません。
消耗部品にポイントを置いてさらに何度か注意深く見ていきます。
するといくつか気になることをみつけました。
筆者的に映像を拝見したうえで気になったのは、次の通り。
- Fブレーキローターのブレーキパットの当たり面で段差ができていること(消耗許容範囲かどうかが心配)
- タイヤも前後とも見たことの無い銘柄のタイヤを履いていること
- 動画で音を聞いてみると、タペット音がちょっと多く出ているように思えること
いずれにしても、この画面だけでウィークポイントもちゃーんと開示されているのは好感が持てます。
ただ、車両は空冷でしかも教習車。
「まぁ新車じゃないんだし…」
やはり「多少気になる部分は自分で良くしていくかな」という気持ちのおおらかさも必要な車両のようにも見えます。
しかし、あとであんまりお金がかかりすぎるのも何ですから、このあとで電話でショップに尋ねる場合の材料にしたいと思います。
始めにお店の信用度をチェック
「車両を決めたらまずそのお店のレビューを見ましょう」
お店のHPからGoogleのレビューを観てみると、リバースオートさんの総合点は5点中の4.7点。
なかなか総合評価が高いショップで、これはいいと思います。
好印象だとする意見では、
- 下取りが高かった
- 対応が丁寧だった
ということをを挙げている人が何人か見られます。
中でも、
- 通販で検討するとき、数社メールで問い合わせたが、一番対応が早かった
- リピートしているが、アフターケアをちゃんとしてくれる。
こういう感想はかなりの安心材料ですね。
ただ、やはりある程度不満の声もありました。
- 納車が予定日より遅れた
- ロードサービスがいつの間にかついていた
最初の方だけ拾いましたが、だいたいこんなところですね。
先ほどの車両状況と合わせて、 質問の材料 電話をかけることにします。
いざ実戦!
ひとまず、車両状態をチェックして気になった点や、についてリバースオートさんに尋ねます。
「もしもしぃ?」
まずは相談です。
それによるとお返事はこうです。
車検などはどうなりますか?
⇒これはWEBにもありますが、この車両は教習車として扱われていたようで、登録された記録がないので新規3年車検がついてきます。
画面上ブレーキローターの消耗具合がが気になったのですが大丈夫ですか?
また、減りが大きい時場合は無償交換の対象になりますか?
⇒ブレーキについては納車整備項目に入っているので、パットの交換やキャリパーの点検は無料です。
ただ現状では機能を果たさないと確認されるは無償交換の対象になります。
具体的には、ロータの、ゆがみやクラック等そういった重大な欠陥が明らかな場合が無償交換の対象ですね。
なので基本的には、摩耗も規定値内で点検して試乗した上で機能上問題がない部分については現状のままになります。
これはバッテリーなども同様なのですがで、機能を十分に果たせるものを新品に交換する場合は、希望交換パーツとして有料の扱いになります。
Fフォーク 周りはシール類にややへたりが見られますがこちらはどうなりますか?
⇒現状こちらは完全な劣化の状態です、検査項目に入っていますので(無償で)交換してお渡しとなります。
タイヤは無償交換の対象ですか?
⇒申し訳ありませんが無償交換はできません。
新品タイヤへの交換はオプションですが、当店特価でタイヤを入れることができますよ。
動画によるとエンジン回りは音は出ていますね、オイル漏れなどはありませんか?
⇒教習車として使う上ではヘッド周りのオイル漏れも起きやすかったようですね。
ねじで判断できますがヘッド周りは一度開けた跡があります。
外見からも解りますが、新しくガスケット類は交換されたものだと思います。
レビューの中で「ロードサービスが勝手についてきた」という人や、「納車日が送れた」という人がいましたが大丈夫ですか?
⇒「購入する」のボタンを押していただきますと、「重要事項のご説明」というページが出てきます。
これは当店の保証内容についての説明する内容でその中に記載させていただいています。
当店の場合は保証の中にロードサービスをお付けしての販売で、期限は一年なのでご希望の場合お客様のご負担で更新することができます。
また納期についてですが、これは部品の供給状況や整備状況によって日数が必要になる可能性も十分ございます。
重要事項の中にもありますので今一度お確かめいただきまして、その点を含めてご了承の上画面上でご購入のお手続きをお進めください。
よく解りました、ありがとうございます。
⇒その他、保証条件はネットのお問い合わせ欄にありますが、もし何かわからないことがありましたらお申しつけください。
ポイントを抑えて電話をするだけで、これだけの情報を引き出せるんですね。
こうして聞いてみることで、車両状態と共にサービスの内容がより深く理解できました。
かなりウィークポイントについても、つまびらかにお話しくださいましたね。
フォークのオーバーホールが無料になれば、あとのことは自分で何とかするかな?という気持ちになりました。
ブレーキローターなど少々の妥協もありますが、あらかじめ知って買うので納得できますね。
もちろんこれはお店ごとそれぞれ、修理にかけていい予算設定もあるでしょうから、無償修理の内容は違って当然だと思います。
なので、こうした電話での「交渉・相談」は重要です。
お店選びの基準としては、
疑問点を聞けば、納得いくまで答えてくれる。
それをどれだけやってくれるか?
品質がまちまちであることが前提の高額商品ですから、取引の相手を選ぶうえで、基本的にそこを重要視したいですね。
納得できたらポチりましょう!
手続きとしてはこの後WEB上で必要事項を入力し、住民票などの書類を郵送します。
その後は、ローンやカード、振り込みなどの送金手続きをします。
これができればバイクはわが手に…。
しかし、全く来店不要でバイクが手に入るなんてやっぱりすごいですね。
ポイントを抑えて話もできたので、レビューにあったネガティブな書き込みの内容も説明を受けて心配を払しょくできました。
同時に車両状況上の心配も晴れましたね。
ともかくコミュニケーションは大事。
とにかく丁寧にご対応いただいたので、満足している人のレビュー通り。
万事納得!
それでは清水の舞台を飛び降りるとしますか?…
ポチっとな!
今は凄い鑑定制度がある
筆者が(不良)中古バイク販売店に勤めていたのは、かれこれ一昔半くらい前になります。
通販でやたらなバイクを売りまくる社長の手下と化していたわけですが、今やその店も消滅。
ネットは双方向なもので、顧客の信用創造に興味がない店は長く残れないというよい見本です。
お店としてもネットで坂路を広げるのは珍しいことではなくなりました。
文中でも利用させていただいたGoobikeさん。
ネット通販でバイクを買う方なら、多くの方が利用されるサイトではないでしょうか?
筆者がショップで現役のころは、在庫車両の掲載をするお兄さんがデジカメだけ持ってやってきて、メーターと両サイドの写真撮って帰っていくだけだったんです。
でも、今は違うんですね。
Gookbikeサイトを見ると載っていますが、「Goobike鑑定」というものがあるんです。
これが全然伊達じゃないんですよ。
筆者が幾つか回ったショップで偶然、「Gookbike鑑定士」の方が審査を行っている場面に遭遇しました。
一台一台バイクの下までもぐりこんでくまなく見ているんです。
Gookbikeでは鑑定の様子を動画で公開しています。
これはGookbikeさんが「Goobike鑑定加盟店」に対して行う鑑定検査。
お店の車両点検とは別に、客観的な視点で詳細項目を審査していきます。
後でWEB上に車両ごとに記載されている認定車両の査定内容を見てみると、なるほどそれは厳しいもの。
査定員さんの動きがシビアなのもうなづけます。
しかもこれは筆者の知るあの厳しい業者オークションの点数表によく似ています。
これはリバースオートさん在庫車の例ですが、なんとオール5点もの!(※点は高いほどいいんです)
筆者のインチキバイク店なんて2点もの以下はザラでしたからね。
多分こんなに車両の詳細が晒されていたら、筆者のいたインチキバイク店なんてもっと早くに粉砕されていたでしょう。
今はこうしてWEBも隅から隅までよーく見てみると、こんな詳細な情報が見られるようになっている。
今はこれがあり前に見られるのかと率直に驚いています。
Goobike鑑定車には
この↑マークがついています。
参考元;http://www.goobike.com/kantei/index.html
つまりこのマークがあれば、「車両の品質もある程度保証されたもので、お店もその認定を受けているところだ」という指標にもなりますね。
このマーク、ネットでバイクを買うときの目印にした上で、しっかりコミュケーションを取れば、さらに安心ですね。
筆者が今回購入したXJR1300L(※)を購入したリバースオートさんもGoobike鑑定の加盟店になっています。
(※本個体についてはGoobike認定バイクではありませんでしたが、筆者は承知して購入しています。)
今回、実際にお取引をさせていただいた感想として、レビューに高得点をあげられるお店です。
ネットでのバイク購入をご検討の際は是非一度リバースオートさんのサイトをご覧になって見てください。
まとめ
この記事に先立って「ネットショップからバイクを購入!納得して賢く利用するポイントは?」をアップさせていただきました。
今回のネットでのバイク購入はこの記事を実践したものです。
中古バイクの場合は、新刊本や新しい家電を買うのとは違い、品質は個々に違うものです。
それにお店のサービスも客として期待することが全て常識かというと、どの店もが等しく同じ条件下にあるわけではないとも言えます。
「車両やサービスが期待するものとちがって怒り」ということがネット上に未だ散見されますね。
条件が各々異なる中で、説明すべきを話さないお店があればそこは問答無用にお店の責任です。
しかし、ネット上に説明されている文面を浅く読んで読み違えたり、疑問点をそのままにしたまま納車日を迎えてガッカリしている人も少なくないように見受けられます。
今回の実践でもいろいろと疑問点や心配なことは、直接声に出して訊くことでその大部分を消化していきました。
その結果、ショップとのコミュニケーションを多くとることで、ネットを使って安心してバイクを購入できることがわかりました。
バイク購入にネット通販を利用する際、これまでのお話を参考にしていただければ幸いです。
関連記事; 「ネットショップからバイクを購入!納得して賢く利用するポイントは?」