TIMEWARP RIDERS CLUB

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HONDAから新型CB1000Rデビュー!渋くてビターな「カフェ」という提案

NEWモデルのお披露目ラッシュで沸いた東京モーターショーやEICMA。

アドベンチャーにネオレトロなど、これまで築き上げられてきたバイク文化が様々な形で融合し、新しい時代に向かうバイクたちが数多く登場しました。

年が明けてみると、ショーを賑わせたバイクたちの発売日が決まり、市販車としていよいよ詳細な姿が身近に感じられるようになってきます。

中でも、ホンダブースに飾られていた「Neo Sports Cafe’ Consept」というコンセプトモデル。

片持ちのプロアームと、きれいにまとめられたメタルイメージ。

特にそれを「カフェ」という懐かしい言葉で表現しているところに、筆者は斬新さを覚えました。

今回ご紹介するのは、その市販モデルとなるホンダの新型CB1000Rです。

本稿ではこのCB1000Rについて、発売日や価格、さらにスペックなどについてもお伝えしたいと思います。



来るのか?「カフェ」ブーム

東京モーターショーでコンセプトとして掲げられた「ネオスポーツカフェ」という言葉。

きっと若い人なら「バイクにカフェって何?」と不思議な感じかもしれませんね。

「カフェ」の由来は、1960年代のイギリスのバイク乗りたちが始めた「カフェレース」に由来します。

エースカフェという店に夜な夜な集まるライダーたち。

彼らはジュークボックスにコインを入れて曲を流すとそれを合図に走り出し、曲が終わるまでに店に戻ってくるという「カフェレース」を盛んにやっていました。

そのレースに彼らが持ち込んでいたのが、当時のレーサーバイクをまねた今でいうレプリカバイク。

そのスタイルがかっこいいというので、スタイリングの技法として世界的に広まったものです。

例えば筆者が2015年にマン島でレース帰りに見かけたこのバイク。

元のバイクは何だかわからなかったのですが、カッコよくて思わず撮っちゃいました。

こういう感じで、シート周りをコンパクトにしてタンクを細長くスマートに見せるのが、おおよそカフェスタイルの一つと言ってよいのでしょうね。

最近では海外の有名カスタムショップが、スーパスポーツバイクのシートを切り詰めた、かなりマッチョなカフェバイクを制作して話題を呼んでいます。

これはHuge MOTOというサンフランシスコの会社がCBR1000RR用のキットパーツとして作り出したものです。

こうしてクラシカルなカフェスタイルをオマージュしつつ最新のハイパーバイクと融合していく。

ネオレトロが賑やかな今のバイクシーンに、もう一つの潮流が生み出される予感がします。



ネオスポーツカフェの疾風

恐らくホンダはその潮流をいち早くとらえ、CB1000Rとしてネオスポーツカフェを具現化したのではないでしょうか。

しかもかなり「大人のバイク」的なイメージを醸し出していますね。

各部をクローズアップしてみてみましょう。

バイクの「顔」となるヘッドライトは新時代のバイクらしくLEDを採用。

リングライトが新しさを引き立てています。

また、メーター類を小さくコンパクトに見せるのもカフェ流の一つ。

小ぶりにまとまったデジタルメーターは、しっかりとその流儀を踏襲しています。

しかしよく見れば、メーター上の「T]・「P」という文字は恐らくトラクションコントロールとパワーセレクター?

最新スポーツとして抜かりないキャラクターがうかがえますね。

それもそのはず、諸元等は後述していきますが、心臓部にはCBR1000RRをベースにしたエンジンを搭載。

「カフェ」というのは懐かしい響きでもありますが、パワートレインの新しさを前面に出すのが「カフェ」。

このあたりは懐古主義的な「レトロ」とは一線を画すところでしょうか。

こちらは東京モーターショーで配布されたホンダのパンフレット。

この中に「たとえ電動化の時代が来ても、金属が持つ温かみやオイル臭さは残す」という言葉があります。

それは、先述のショーモデル「Neo Sports Cafe’ Consept」を紹介文。

その言葉通り市販モデルのCB1000Rにも、各部に配置されたメタルパーツが、しっかりとそれを主張しています。

そして、タンクはコンパクトにまとめられ、質感と気品を感じさせています。

Rを多用しながらも直線的なフォルム。

流れるようなラインが美しいですね。

直4とプロアーム、これはもうホンダならではの「景色」です。

この写真を見る限りクイックシフターも装備されるようです。

その操作性にもますます興味がわきますね。

全景として、感じる「媚びない渋さ」。

ジャケットも、ちょっとシックなものが似合いそうです。



発売日と価格は?

これを執筆しているのは2018年2月初旬。

残念ながら筆者はまだ実写にはお目にかかっていません。

展示車を求めて最寄りのホンダウイング店に電話で伺いました。

そのお答えによるとまず、 発表日が2018年3月8日 に決定しているので現段階ではそれ以前の公開はないとのこと。

「では、3月8日以降になれば、どちらかで試乗車に乗れますか?」と伺ったところ、

発売日は4月2日 なので、それ以降に用意されるとのことでした。

既にホンダのファン感謝デーにいち早く現車が展示されていたとか?

今となっては行けなかったことが悔やまれます。

国内仕様のカラーリングは二色 で、

  • グラファイトブラック
  • キャンディーモスレット

が用意されるということです。

CB1000Rの価格は1,515,000円(税込み1,636,200円)。

もうすでに予約を入れたという人、試乗してから決めたいという人。

これは春が相当楽しみですね。


CB1000R諸元

全長 2,120mm
全幅 789mm
全高 1,090mm
ホイールベース 1,455mm
シート高 830mm
重量 212kg
燃料タンク 16L
最低地上高 135mm
エンジン DOHC水冷4気筒4バルブ
排気量 998cc
ボア×ストローク 75mm×56.5mm
圧縮比 11.6:1
ギア 6速
馬力 107kw 145PS/10,500rpm
トルク 104Nm/8,250rpm
燃費 17.2km/L
フロントサスペンション 倒立(SHOWA SFF-BP)
リアサスペンション リンク式モノショック
(SHOWA BFRC)
プリロード 圧側、伸側
キャスター 25°
トレール 100mm
ブレーキ フロントブレーキ;310mmダブルディスクラジアルマウント4POT

リアブレーキ:256mmディスク/2POT

ABS:2チャンネル

タイヤサイズ F:120/70 ZR17

R:190/55 ZR17



まとめ

スーパースポーツ(SS)の進化はこれまで多くのライダーを楽しませてきました。

スペックだけを見るなら今のSSは、かつてのGPマシンの性能を上回るほどのモンスターになってきています。

それゆえ、SSマシンの持てる力を行動上でフルに楽しむのは難しく、サーキットでもある程度のスキルがなければその限界に挑むことはできません。

スピードやパワーを追い求めるだけの楽しみは一部の人のものとなり、幅広いライダーがその楽しさを公道で扱いきれるバイクが世界的に求められています。

その方向性の一つとして、ヤマハのXSRシリーズやZ900RSの登場は「ネオレトロ」の世界観を作り上げ、バイクの楽しさを大きく広げました。

一方で、SSエンジンをベースとして搭載したハイパーネイキットは、懐古主義とはほぼ無縁な形で、先進性を前面に出しているのが面白いところ。

先日ヤマハのMT-10/SPの試乗レポートをお伝えしながら思ったのですが、

関連記事; 【試乗レポート】ヤマハMT-10とMT10SPはふり幅の違いが面白い

そこで感じたのは、SSのエンジンのついたツアラーがこれまで以上に付加価値を追求しているということでした。

今回ホンダはCB1000Rで、「カフェ」という既に世界が共有している価値観を、新たな付加価値として再び呼び覚まそうとしています。

これまでなかった斬新さがヤマハのMTシリーズなら、「カフェ」という懐かしいフレーズで斬新な世界を創ろうというのがホンダのNEW CBシリーズ。

ともに小排気量からのシリーズが展開され、この2社のコントラストもまた面白いものではないでしょうか。

また、スズキのSV650やZ900RSにもカフェが登場していますね。

ライバルも増え、この先この「カフェ」カテゴリーがどう発展していくのかが楽しみです。



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